上関町商工会

経営発達支援計画策定に係る
事業者アンケート実施結果報告

(平成29年 7~12月期)

 

I.アンケート実施方法

 ■ 配布先選定基準:上関町商工会の管内企業

 ■ 配布件数:121件

 ■ 回収件数:71件(回収率:58.7%)

 ■ 配布方法:郵送

 ■ 回収方法:郵送(持参、FAX)

 ■ 回収期間:2017年12月29日発送、2018年1月17日回収締切り

 ■ アンケート原票:

  1)建設業


 

  2)小売業


 

  3)サービス業


 

  4)製造業


II.集計結果のまとめ

1. 【建設業】
1) 完成工事(請負工事)額の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期に比べて、平成29年7~12月期は完成工事(請負工事)額の減少傾向が見られる。

 

2) 採算(経常利益)の状況-対前年同期比-

 完成工事(請負工事)額の減少傾向に比べて、採算(経常利益)の傾向に大きな変化はみられない。

 

3) 業況の状況-対前年同期比-

 業況についても大きな変化はみられない。

 

4) 設備投資の状況-実績と計画-

 平成29年1月~6月期に比べて、設備投資を実施した事業者も、今後計画している事業者も減少傾向にあり、設備投資意欲の低下懸念がうかがえる。

 

5) 経営上の問題点の状況(1位と1~3位)

 経営上の問題点について、1位では「官公需要の停滞」の回答が最も多く、2位~3位を加えると「従業員の確保難」「熟練技術者の確保難」など人材確保に関する問題点が多く挙げられている。


6) まとめ
 建設業では、来期の「完成工事(請負工事)額」や「受注(新規契約)工事額」の増加傾向は減少しているものの、不変傾向が高まっており来期の受注量はある程度維持される見込みである(来期見通し 完成工事(請負工事)額の増加7.69%、受注(新規契約)工事の増加15.3%)。一方で、経営上の問題点で1位に挙げられるように「官公需要の停滞」が当地域の建設業の最大の関心事であり、他の経営上の問題点と比べても圧倒的な状況にある。官公需用が最大の関心事であれば主体的な経営の実現度が低い面があるため、民間需要の開拓による受注配分の転換など中長期的な視点に立った経営戦略の立案と実行が求められている。

 

 

2. 【小売業】
1) 売上額の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期のデータがないため比較はできないが、前年同期比より減少していると回答している事業者が過半数を占めている。

 

2) 採算(経常利益)の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期のデータがないため比較はできないが、前年同期比より悪化していると回答している事業者が約4割を占めている。

 

3) 業況の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期のデータがないため比較はできないが、前年同期比より悪いと回答している事業者が約半数を占めている。


4) 設備投資の状況-実績と計画-

 平成29年1月~6月期のデータがないため比較はできないが、設備投資を計画している事業者が1件もない。

 

 

5) 経営上の問題点の状況(1位と1~3位)

 経営上の問題点について、1位では「需要の停滞」の回答が最も多く、2位~3位を加えると「購買力の他地域への流出」「需要の停滞」「仕入単価の上昇」など市場の動向や取引面に関する問題点が多く挙げられている。

 

6) まとめ
 小売業では、「売上額」「客単価」「客数」の減少もしくは低下傾向が高く、いずれも半数以上の事業者が売上額や客数の減少、客単価の低下と回答している(来期見通し 売上額の減少66.6%、客単価の低下55.5%、客数の減少70.5%)。これを反映するように、「採算(経常利益)でも来期は今期よりも悪化すると回答する事業者の割合が増加しており、間もなく半数に達する状況である(来期見通し 採算(経常利益)の悪化47.0%)。「業況」についても同様の傾向がうかがえる(来期見通し 悪化54.5%)。「商品仕入単価」や「商品仕入額」は現状と変わらない傾向がみられることから、「採算(経常利益)」の改善には、「売上額」の改善が最も有効であると考えられる。一方で、「需要の停滞」や「購買力の他地域への流出」を問題点として多くの事業者が回答しており、「売上額」の改善には、これらの問題点を踏まえた新しい取り組みや工夫が必要であると見込まれる。
 「売上額」増加のヒントとして、設備投資の有無別に「売上額」の増減傾向を調べたところ、設備投資を実施しなかった事業者で売上額が増加したと回答した事業者の割合は25.0%であった一方で、設備投資を実施した事業者で売上額が増加したと回答した事業者の割合は75.0%であった。設備投資の内容では「店舗」「付帯施設」が多く回答されており、小売店として重要度の高い店舗や付帯施設に投資をすることが売上額の増加に影響している可能性が推測される。

 

 

3. 【サービス業】
1) 売上(収入)額の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期に比べて、平成29年7~12月期は売上(収入)額の減少傾向が多くなってきている。

 

2) 採算(経常利益)の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期に比べて、平成29年7~12月期は採算(経常利益)の好転傾向が著しく減少し、不変の傾向が高まっている。

 

3) 業況の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期に比べて、平成29年7~12月期は業況を悪いと回答する事業者の割合が減少し、ふつうと回答する事業者の割合が増加している。売上(収入)額や採算(経常利益)の傾向とは異なる。

 

 

4) 設備投資の状況-実績と計画-

 設備投資を実施した事業者も、今後計画している事業者も極めて少なく、設備投資に非常に消極的な傾向がうかがえる。完成工事(請負工事)額が増加しているが、今後の受注見通しが明確となり、採算(経常利益)の好転化が進まなければ設備投資に前向きな状況が生じない可能性が高い。

 

5) 経営上の問題点の状況(1位と1~3位)

 経営上の問題点について、1位では「従業員の確保難」の回答が最も多く、2位~3位を加えると「従業員の確保難」「需要の停滞」「店舗施設の狭隘・老朽化」「熟練技術者の確保難」など問題点への認識が多岐にわたっている。

 

6) まとめ
 サービス業では、今期と来意期見通しで大きな変化傾向はみられない。しかし、「売上(収入)額」の減少見通しがやや増加していることや、「資金繰り」でも悪化見通しがやや増加するなど、状況は厳しさを増してくる傾向はうかがえる(来期見通し 売上(収入額)の減少46.4%、資金繰りの悪化40.7%)。
 他の業種に比べて、経営上の問題点として挙げられる種類が多く、サービス業という広い括りでは多種多様な問題点を抱えていることが想像される。特に、他の業種では「需要の停滞」など市場性を問題点として挙げる傾向が高いが、サービス業では「従業員の確保難」がもっとも大きな問題点に挙がるなど、特に人手を必要とする業種であるが故の傾向といえる。しかし、失業率の指標が改善の一途にある中で、従業員の確保はますます厳しさを増すことが予想され、そもそも人手を排除するサービス提供や経営の合理化などの道筋を探る必要性が考えられ、労働生産性指標の改善に向けた取り組みに関する支援が求められる。

 


4. 【製造業】
1) 売上(加工)額の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期に比べて、平成29年7~12月期は売上(加工)額の減少傾向がやや増加している。

 

2) 採算(経常利益)の状況-対前年同期比-

 採算(経常利益)を好転と回答する事業者はなく、悪化傾向はやや減少している。

 

3) 業況の状況-対前年同期比-

 平成29年1月~6月期に比べて、平成29年7~12月期は業況を悪いと回答する事業者の割合が減少し、良いと回答する事業者もみられるようになった。

 

4) 設備投資の状況-実績と計画-

 設備投資を実施した事業者も、今後計画している事業者も極めて少なく、設備投資に非常に消極的な傾向がうかがえる。

 

5) 経営上の問題点の状況(1位と1~3位)

 経営上の問題点について、1位では「需要の停滞」の回答が最も多く、2位~3位を加えると「需要の停滞」「製品(加工)単価の低下・上昇難」など需要停滞の一方で取引単価が下がる傾向がうかがえる。

 

6) まとめ
 製造業では、わずかではあるが、「売上(加工)額」「売上(加工)単価」「売上(加工)数量」「採算(経常利益)」で来期見通しに改善の傾向がみられる。その要因は未詳であるが、受注状況改善の兆しが見込まれているものと推測される。一方で、対前年同期比では収益ともに悪化傾向を示す事業者の割合が高いことから、来期以降の受注状況の好転により、収益改善の傾向が高まることを期待したい。
 製造業という機械装置の重要度が高い業種にありながら、設備投資の実施も計画も低調な回答割合にとどまっており、他の業種と変わらないか場合によっては低いスコアを示している(今期設備投資を実施した22.2%、来期設備投資を計画している11.1%)。製造業にとって重要な評価指標である品質・コスト・納期を向上するためには定期的な設備更新や新型機械の導入は重要な経営判断であるものの、「需要の停滞」という状況が投資判断を先延ばしにする要因になっているのかもしれない。

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